未読手帖Ⅱ

  ― 読書とお散歩の日々、ときどき仕事。 ―

読書メモ:『盤上の向日葵(中央公論新社/柚月裕子)』

なんかもうテンコ盛りの作品だなぁ、というのが読後の印象。著名な将棋の駒の行方が鍵を握るミステリーで、主人公は異色の将棋指し。若い刑事とベテラン刑事による松本清張風の地道な捜査がベースになっているけど、砂の器風の幼少期の物語が始まったり、突然小池重明調の真剣師の世界が展開したりして、多方面から楽しめる。フルオプションの大河ミステリーロマンといったところだろうか。ただ、なぜかタイトルの「向日葵」だけは印象薄いんだけどね。

私的には、真剣の旅のカラクリ(ネタバレになるので多くは書かないけど)にイタク感動した。そんな手があったのか、と。オススメの一冊だと思う。

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たまにはブログを書かないとね、一か月ぐらい空いちゃったかな、と思ったら前回の記事は9月8日。二か月以上も経過していた。新しいことにチャレンジしている最中だけど、「いまはこんなことをしてるよ」と書けるほどの成果が上がっていない、というかむしろアセっています。もう少し形になったら、ブログの記事にするつもり。

盤上の向日葵(上) (中公文庫)

盤上の向日葵(上) (中公文庫)

  • 作者:柚月裕子
  • 発売日: 2020/10/30
  • メディア: Kindle版
盤上の向日葵(下) (中公文庫)

盤上の向日葵(下) (中公文庫)

  • 作者:柚月裕子
  • 発売日: 2020/10/30
  • メディア: Kindle版

ごく私的評価: ★★★☆☆