未読手帖Ⅱ

  ― 読書とお散歩の日々、ときどき仕事。 ―

読書メモ:『夫・車谷長吉』(高橋順子/文春文庫)

やっぱり『赤目四十八瀧心中未遂』を読んで感動した後は、作者本人がどういう生活していたの? と気になって、だれでもこの本を手に取るよね(そんなことないか)。

奥様の高橋順子さんが、車谷長吉氏と出会ってから、結婚してともに暮らし、氏が亡くなるまでの日常が克明に描かれている。まー、作家やってるぐらいだから平凡じゃないよねと思っていたけど、ホントに波瀾万丈。とりわけ出会った頃の純情さが素朴というか素敵で、読んでいてこちらまでワクワクしてくる。当時の絵葉書を見てみたい。作品集とかになっていないのかな。あと、お亡くなりになった状況もスゴイ、というと不謹慎かもしれないが、言葉が出ない。合掌。

夫・車谷長吉 (文春文庫)

夫・車谷長吉 (文春文庫)

ごく私的評価: ★★★☆☆